con tempo

千葉雅也×池田剛介『絵画を再起動する』
2009年4月26日
企画:大山エンリコイサム、石塚つばさ
Masaya Chiba, Kosuke Ikeda "Rebooting Painting"
April 26th, 2009
organized by Isamu Enrico Oyama, Tsubasa Ishitsuka

4月26日にcon tempoにて行われた、批評家・千葉雅也さんと美術家・池田剛介さんによるシンポジウム『絵画を再起動する』のレポートをお届けします。

絵画というテーマ設定にとらわれず、映画作品の分析から抽象度の高い哲学的議論にまで及んだ幅広い今回の討論は、まさにこの二人の組み合わせの魅力を最大限に引き出せたと言えるでしょう。一方で、確かにそのような幅広さは、場合によって絵画の問題の核心を回避しているような印象を与えかねません。

しかしながら、活字という形でここに公表される二人の対話のやりとりをじっくりと読みこんでいけば、現代において絵画というものを考える上での様々な糸口が、読み手の思考に自然と紡ぎだされていくことでしょう。なぜなら、まさに今回の討論の中でも言及されているように、多様な思考の反復運動の中にこそ創作を考える上での手がかりが豊富に存在するように思われるからです。対話という反復、音声から活字へのトランスフォーム、そして活字化された文面を再読していくこと。

シンポジウムの現場にいらした方も、ここで初めて記録を目にする方も、各人がそこから何かを汲みとって頂けるならば、con tempoにとって今回の企画を行った意味があったと感じることができる。そのように考えて、この記録を公表します (大山エンリコイサム)。

千葉雅也
1978年生まれ。哲学・表象文化論(ジル・ドゥルーズを軸とした20世紀フランス思想、ヨーロッパとアメリカ にまたがる「人間性以後」(ポストヒューマン)の思想、および美術と音楽の哲学)。東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」 PD研究員、高崎経済大学非常勤講師。主な論文=「輪郭を救うこと、文字通りになること——ジル・ドゥルーズの美学と哲学における超越論的変形をめぐっ て」『表象』第二号(表象文化論学会/月曜社、2008年)、「彼岸のエコノミー——ドゥルーズ『マゾッホ紹介』再読:デリダ、マラブーのフロイト解釈と 比較しつつ」『現代思想』第36巻15号(青土社、2008年)など。
http://masayachiba.com/
池田剛介
1980年生まれ。美術家。東京藝術大学大学院修了後、文化庁新進芸術家在外研修員としてアメリカ留学。個展に「GoldfishPicture」(ヴォイスギャラリー pfs/w、京都、2006年)。主なグループ展=「ヴィヴィッド・マテリアル」(東京藝術大学、東京、2008年)、「混沌から躍り出る星たち 2007」(Spiral Garden、東京、2007年)、「Salad Days」(Artists Space,New York, 2006年)、「ImaSelection<表現の水際>」(ZAIM、横浜、2005年)、「Re-materialize」(東京藝術大学大学美術館 取手館、2005年)など。
www.kosukeikeda.com